Cubaseを起動していると、Cubase以外のアプリケーション(iTunesやYouTubeなど)から音が出ない場合があります。
この記事では、そんなときの対処法について解説していきます。
Cubase以外のアプリケーションから音が出ない理由
Cubaseは認識したオーディオデバイス(音を出したり録音したりするための装置)を専有する仕様になっています。
そのため、Cubaseを起動したままYouTubeを再生しようとしても、YouTube側はオーディオデバイスを利用することができず、音が鳴らなくなってしまうのです。
この状態でCubase以外のアプリから音楽を再生するには、そのたびにCubaseを終了させなくてはいけません。
解決策①:他のアプリケーションと交互に音声を出力する
Cubaseの設定変更によって、Cubaseを終了しなくても他のアプリから音声を出力できる方法があります。
設定方法
1. Cubaseの画面上部にある [ スタジオ ] > [ スタジオ設定 ] の順にクリックして、「スタジオ設定」画面を開きます。
2. [ オーディオシステム ] を選択して、 [ バックグラウンド時は ASIO ドライバーを解放する ] にチェック(レ点)を付けます。
3. [ 適用 ] > [ OK ] の順にクリックします。
この設定を完了すれば、他のアプリケーションと交互に音声を出力することができます。
- あくまで”交互に”再生できるだけで、同時に再生することはできません。
- 他のアプリケーションから音声を出力するときは、Cubaseをバックグラウンド状態にしておく必要があります。
- 後述するオーディオインターフェイスやMac(Core Audio)など、複数のアプリケーションの音声を処理できるデバイスを利用している場合、上記の設定は不要です。設定してしまうとCubase側から音が出なくなってしまう可能性があります。
解決策②:マルチクライアント対応のオーディオインターフェイスを使う
マルチクライアントモードに対応したオーディオインターフェイスを接続すれば、他のアプリと”同時に”再生することができます。
私が把握している範囲では、以下のオーディオインターフェイスが対応しているようです。(2023年9月時点)
マルチクライアント対応のオーディオインターフェイス
UR22Cについては、メーカーへ問い合わせて同時再生ができることを確認しました。
また、UR44、AG03、およびRMEのFireface UCXに関しては、実際に検証して他のアプリと同時再生できることを確認済みです。
ただし、UR44の公式マニュアルにはマルチクライアントに関する記述がないため確証はありません。
UR44の購入を検討する方は、メーカーへ直接問い合わせて確認することをおすすめします。
※RMEについては、メーカーサイトにマルチクライアント対応であることが明記されていました。
なお、アプリ側の仕様によっては同時再生できない場合もありますので、その点はご注意ください。
※未検証ですが、例えばオーディオデバイスを占有する仕様の他のDAWとの同時利用はできない可能性が高いです。
以上、Cubaseと他のアプリケーションを同時に利用する方法についてご紹介しました!
参考になれば幸いです。